コピーライターとして習得を避けて通れないスキルが『リサーチ』。リサーチのスキルが上手いか下手かで、コピーライターとしてのスキルも大きく変化してきます。
極論を言ってしまえば『リサーチスキル=ライタースキル』そう言っても決して過言ではありません。
しかし、ライターのためにリサーチ方法を解説してくれる書籍やセミナーなどは意外と少ないものです。なので、コピーライターのためのリサーチ方法についてお伝えしてきます。
コピーライターとしてのスキルを高めるために、この記事の内容を参考にしながら、何度も実戦を繰り返し、リサーチスキルを高めていってください。
もくじ
コピーライティングのリサーチ|忘れてはいけない大前提
結論から言うと、リサーチに正しい手法などありません。
「こうすればいい・これはやったらダメ」などの「正解のやり方」というものは存在していません。
唯一あるとすれば、大量に情報をインプットすることです。
リサーチが上達してくると「何を調べればいいのか?」それが感覚的にわかってくるようになります。だから「正しいリサーチ方法」なんてものは探さないでください。「リサーチに正解はない」これが忘れてはいけない大前提です。
Q.リサーチってどうやるの?
「正しいリサーチ方法が知りたい」おそらく1度は考えたことがあると思います。僕自身もリサーチ方法が知りたくて、リサーチの正しい方法を探している時期がありました。
でも正しいリサーチなんてものは本当にありません。
大量に情報をインプットしながら調べていく。それが唯一の手段です。
しかし、そうは言ってもリサーチのやり方を知っていれば、リサーチ作業がしやすくなると思うので、
- 何を調べれば良いのか?
- どんなふうに調べれば良いのか?
こうした内容を順にお伝えしていきます。
コピーライティングのリサーチ|何を調べればいいのか?
『とにかくリサーチしよう!』と言われても、「何を調べたらいいのか?」そんなふうに悩むことがあると思います。僕自身、ライターを始めた頃は何を調べればいいのかわからなくて、よく悩んでいたものです。
ここでは「まずはこれを調べておきましょう!」という項目を10個紹介しておきます。リサーチの際は、ぜひご活用ください。
- ①クライアント(※1)のターゲットはだれか?
- ②なぜ、その人がターゲットなのか?
- ③ターゲットが抱える悩み・欲求・不満・痛み・願望は何か?
- ④なぜ、そう思っているのか?(③の答えを抱える理由)
- ⑤クライアントの商品のベネフィット(※2)は何か?
- ⑥ベネフィットが手に入る証拠・根拠は?
- ⑦「お金がない」などの反論にどう対処するのか?
- ⑧ライバルの商品と比べて何が違うのか?(勝てる点・負ける点)
- ⑨これまでのお客さまの感想(喜びの声)はあるか?(あればすべてチェック!)
- ⑩クライアントのお客様が共感できるようなストーリー(※3)はあるか?
用語チェック
※1:クライアント
自分のお客様のこと。顧客ということもある。ここでは、自分がコピーライターとしてライティングスキルを提供する相手(お客様)のこと。
※2:ベネフィット
商品・サービスを通してお客様が手にする、嬉しい変化・未来のこと。
詳しくはこちらをご覧ください。
※3:ストーリー
どん底からの大成功。あっと驚くビフォー・アフター。商品開発の秘話。クライアントのお客様が体験してきた驚きの変化・成長など。
人の価値観、30の要素
「人それぞれ価値観が違う」
そんなふうに言われるように、リサーチをする上では、「ターゲットがどんな価値観を持ってるいるのか?」ここをチェックすることも非常に重要です。
でも、価値観って何か?
『価値観』と一言に言われても、ぼんやりしていてよくわからないですよね。そこで、参考として30個の価値観をご紹介します。
価値観30の要素

Social impact:社会的影響 |
Self-transcendence: 自己超越 |
Life changing:生活変化 |
Provides hope:希望を与える Self-actualization:自己実現 Motivation:動機 Heirloom:家宝 Affiliation and belonging:所属および所属 |
Emotional:感情的 |
Reduces anxiety:不安を軽減します Rewards me:私に報いる Nostalgia:郷愁 Heirloom:家宝 Design / aesthetics:デザイン/美学 Badge value:バッジ値 Wellness:ウェルネス Therapeutic value:治療的価値 Fun / entertainment:楽しさ/娯楽 Attractiveness:魅力 Provides access:アクセスを提供 |
Functional:機能的 |
Saves times:時間を節約 Simplifies:簡素化 Makes money:お金を稼ぐ Reduces risk:リスクを軽減 Organizes:整理する Integrates:統合する Connects:接続する Reduces effort:労力を削減 Avoids hassles:面倒を避けます Reduces cost:コストを削減 Quality:品質 Variety:バラエティ Sensory appeal:官能的な魅力 Informs:知らせる |
出典元:Elements of Value interactive graphic – Bain & Company Insights
各項目の詳しい内容は出典元に掲載されているので、ぜひご覧になってください。出典元は海外のサイトですが、Google ChromeでURLを開けば、自動で日本語に翻訳してくれるので、大体の意味はつかめると思います。
コピーライティングのリサーチ|どこをどんなふうに調べれば良いのか?
コピーを書くためにリサーチするときは「どこを調べれば良いのか?」「どんなふうに調べれば良いのか?」その基本的な方法をご紹介します。
コピーを書くときにリサーチする媒体(メディア)は、基本的に次の3つです。
- インターネット
- 書籍・雑誌
- 人
メディア1:インターネットのリサーチ
インターネットを使って、調べたいことをリサーチしていきます。
「何を調べれば良いのか?」の中でもお伝えした、『ターゲットが抱える悩み・欲求・不満・痛み・願望』などを探していきます。
必ず実践して欲しいことは、Amazonレビューのリサーチです。
Amazonレビューには、実際に商品を購入したお客様の生の声が掲載されているからです。
Amazonレビューのリサーチ方法

Amazonレビューをチェックする理由は、あなたのターゲットが抱えている問題や悩みの内容を具体的に知るためです。次の2Stepでレビューをチェックします。
Step1.
あなたのターゲットが購入する可能性がある商品名(書籍のタイトルなど)を検索します。
Step2.
レビュー数の多い商品をクリックして、レビュー内容をチェックします。
- 購入前はどんなことに悩んでいたのか?
- なぜ購入したのか?
- 購入して使ってみて、良かったところは?
- 購入して使ってみて、不満だったところは?
- 購入して使ってみて、「もうちょっと〇〇だったらな」というところは?
- 購入者はどんな表現・言葉を使っている?
こうしたポイントに注目してAmazonレビューを確認していくと、あなたのターゲットが抱えている問題や悩みの内容を具体的に知ることができます。
メディア2:書籍・雑誌のリサーチ
書籍・雑誌のリサーチも非常に重要です。インターネットのリサーチだけで終わらせてしまう人が多いですが、インターネット上の情報は信憑性が低い情報もたくさんあります。
『インターネット+書籍』これは常にセットと考えて、リサーチするようにしましょう。
書籍リサーチの例:キャッチコピーを作りたい場合。
「どんな言葉・表現にすれば、効果的な(反応が取れる)キャッチコピーが作れるのか?」
そんなときは、あなたのターゲットが読みそうな書籍・雑誌をリサーチして、そこで使われている単語・表現・専門用語などをチェックしていきます。
自分の頭中だけで考えて、キャッチコピーを作ろうとしてはいけません。自分で考えるのではなく、書籍や雑誌に書かれている言葉を探す。そして、メモ帳などに書き溜めていく。こうして集めた言葉・表現を使って、キャッチコピーを作成しましょう。
書籍は、『事例』『根拠』『証拠』などの宝庫でもあります。
コピーを書く中で、『事例』『根拠』『証拠』をリサーチしたいときは、ぜひ書籍のリサーチを実践してください。
メディア3:人(ターゲット)
『ターゲットとなる人から、直接話を聞くこと。』これも非常に重要なリサーチ方法の1つです。
インターネットで10サイト調べるよりも、書籍を10冊リサーチするよりも、1人のターゲットから話を聞いた方が、質の高い情報を得ることができます。できれば、10人以上から話を聞けると良いです。
人(ターゲット)リサーチのポイント
ポイント1:インタビュー形式で行う
インタビューはボイスレコーダーで録音しておきます。もちろん、インタビュー相手の承諾を得ることを忘れないようにしましょう。
ポイント2:インタビューの意図を伝える
- どんな理由でインタビューするのか。
- なぜ、あなたにインタビューさせて頂くのか。
- 良いところも、悪いところも率直に教えていただけたら嬉しい。
こうしたインタビューの意図を伝えるようにしましょう。
ポイント3:雑談をしよう
堅苦しい質疑応答になってしまっては、相手の本音を聞き出すことができません。雑談をして、インタビュー相手が本音を話しやすい雰囲気づくりを意識しましょう。
ポイント4:ネガティブなことも言ってもらう
ぜひ良いことばかりではなく、「もっとこうしてほしい」「ここが不満」「こんなふうになったら、もっと嬉しい」などの意見も聞くようにしましょう。
ポイント5:相槌(あいづち)は、突っ込み形式
- 例えば?
- 具体的には?
- 他には?
- つまり?
- なぜそう思う?
- きっかけは?
こうした質問(相槌)をすることで、相手の本音に近づくことができます。どんどんツッコミを入れて、話を引き出すことを意識してください。
コピーライティングのリサーチ|精度を上げる3つのポイント
リサーチに正解はないとお伝えしました。しかし、ハズしてはいけないポイントが3つあります。それは次の3つです。
ポイント1:主観的はNG
ポイント2:お客さま目線でのリサーチ
ポイント3:思い込み・偏見との格闘
ポイント1:主観的はNG
リサーチをする上で主観的な目線はNGです。
例えば、リサーチをした際に、自分が直感的に間違っていると判断して情報を捨ててしまう・信用しない。こうしたやり方では正しい情報を集めることができません。
リサーチした情報を客観的な目線で判断することが非常に重要です。
同様に、クライアントさんやクライアントのお客様からヒアリングした際も、「第3者から見てどうなのか?」という客観的な視点を忘れないようにしてください。
クライアントさんやクライアントのお客様から意見が「客観的に見てどうなのか?」ここもしっかり検証するようにしましょう。
ポイント2:お客さま目線でのリサーチ
ライティングをする際には、クライアントにヒアリングすると思います。その際には、次の1点を注意するようにしてください。
<ポイント>
クライアントの意見を100%信じないこと
クライアントが話してくれていることは、あくまでも本人の視点での話です。本当に重要なものはクライアントの意見ではなく、クライアントのお客様の意見です。
なので、あくまでも参考程度にクライアントの話を聞くという姿勢を忘れないようにしてください。
「参考程度のヒアリング」について
「クライアントの話を参考程度に聞くのは失礼じゃないか!?」そんなふうに言われたことがあります。確かにそうかもしれません。
しかし、ライターとして本当に失礼なことは、クライアントに成果を提供できないこと。「クライアントに感情移入しすぎて、その結果、コピーの反応がダメダメでした」では意味がありません。
参考程度に意見を聞くというのは、クライアントをないがしろにするということではなくて、冷静にクライアントの現状を認識してあげること。そう解釈するようにしてください。
直接のヒアリングは必ずしよう!
もしクライアントのお客様にヒアリングしていない場合は、必ずヒアリングするようにしてください。特にクライアントのお客様から話を聞くことは、非常に重要です。
ポイント3:思い込み・偏見との格闘
リサーチの際についついやってしまうのが、自分の思い込み・偏見を正当化することです。
少し別の言い方をすると、『自分の考えを裏付ける情報ばかりをリサーチしてしまう』ということです。(心理学用語で確証バイアスと言います)。
自分の考え方や見解に対する反論や否定の意見は無視する。もしくは、意図的に反論を探そうとしないことがあります。
自分が正しいと思うことや知りたいことだけをリサーチすると、どうしてもリサーチの結果が偏ってしまいます。
リサーチで重要なのは、客観的な目線で情報を集めることでしたね。
自分が感じている意見や反対意見、否定の意見など、様々な情報を集めることをしっかり意識してみてください。
WEBリサーチの注意点!
リサーチをするとなった時に、おそらくほとんどの方が『ネット検索』を最初にすると思います。しかし、ネット検索では自分の意見を正当化する情報ばかりを集めてしまいがちです。
ネットリサーチの時こそ、反対意見や否定の意見を集めることを強く意識するようにしてくださいね。
【リサーチの参考事例】
テーマ:骨盤矯正に興味がある人を集客するチラシが欲しい整体院
<院長へのヒアリング内容>
・流行っている整体院はチラシで集客している
・大手の整体院も、チラシで集客をしている
・自分の整体院もチラシ集客しているが反応が出ない
・骨盤矯正ならみんな興味あるし、反応が上がる気がする
・腕に自信があるから価格は3,980円ぐらいがいい
<ヒアリング内容の考察(参考例)>
『流行っている整体院はチラシで集客している』
この言葉を信じて「なるほど!」と思って、整体院のチラシ集客についてばかりリサーチすると、最終的に結果が出ない可能性が高い。「流行っている整体院はチラシで集客している」という事実を探すためのリサーチになってしまう可能性が高いからです。
本来ならば、、、、
「流行っている」とは何を指標にして「流行っている」と言っているのか?
・売上?
・集客人数?
・リピート率?
・クチコミ?(近所の評判)
実際、どのぐらいライバルはチラシで集客できているのか?
そもそもライバル院は本当にチラシ集客できているのか?
ライバル院のチラシがあるなら、どんなチラシを作っているのか?
そもそも自分の治療院がチラシ集客できていない根本的な原因はなんなのか?
チラシの内容以外の要素が原因で、集客できていないケースはよくあることです。
※このように考察していく中でも、自分の意見や考え方に偏っていくものです。なので、常に客観的な視点を忘れないことが大事。
リサーチとは、確証バイアスとの戦いであることを肝に命じておきましょう。
コピーライターにとってのリサーチ力とは
コピーライターにとってリサーチ力は、コピーライティング力そのものだと言えます。
『リサーチの精度が高ければコピーの反応が良くなる。リサーチの精度が低ければコピーの反応が悪くなる』ということです。
コピーライティングのスキルを磨くことも大事だけど、実はリサーチのスキルを磨くことも同じぐらい重要です。
よくコピーライターとして仕事を始めたいなら「自分の得意分野を作ろう!」という人がいます。もちろん、これは間違ってないと思うし、僕自身も大賛成です。得意分野があった方がライターとしても活動しやすいです。
しかし、僕としては次のようにも考えている。
『得意分野しか書けないということは、まだまだリサーチ力が低いということ。』
リサーチ力が高ければ、どんな案件にも対応できます。様々な理由から向き不向きはあるにしても、基本的にはオールジャンル書けるはずです。なので、リサーチ力を身につけることはコピーライターとしても大きな成長に繋がっていきます。
ではどうすればリサーチのスキルが向上していくのか?
その答えは、前述の通り正解はありません。しかし、次の3つの点を意識すればリサーチ力を高めていくことができます。ぜひ参考にしてください。
- ①コピーライティングの知識を高める
- ②マーケティングの知識を高める
- ③ひたすら実践して経験値を増やす
まとめ
コピーライターとして身につけておきたいリサーチについてお伝えしました。リサーチ力を身につけることは、ライターとしての成長に欠かせない超重要な要素です。
ここでお伝えした内容を、何度も確認しながらリサーチ力アップに繋げていってもらえたら嬉しく思います。特に次の3つはしっかりチェックしておきましょう。
- 忘れてはいけない大前提
- リサーチするべき10項目
- 精度を上げる3つのポイント
- ポイント1:主観的はNG
- ポイント2:お客さま目線でのリサーチ
- ポイント3:思い込み・偏見との格闘
リサーチ力が上がれば、ライティングのスキル、レターの質も自然と向上します。リサーチの方法に正解はないので、自分で手を動かしながら、どんどん実践して、リサーチ力を高めていくようにしましょう!